本項は最初の試合のない週(19節の前)に更新する予定であったが、筆が走らず、かと言ってプロットを捨てるにももったいないので、本日公開するものである。
前提
何だか札幌サポーターには、「札幌は前年後半の勢いがついたまま、主力もある程度残すことに成功した」かのようなことを言っていたか、もしくは「〜したのにもかかわらず」とチーム批判に使う奴がいるが、これは全くの誤りだと考えている(書いて信じてもらえるか、もらえてどうなるかはさておき、開幕前からこの認識である)。
前年出場時間1位でチーム得点王の駒井、同4位で絶対的な守備の要の岡村、同5位で左サイドを1人でこなせるうえにDF裏までカバーできる走力の菅、同6位でチーム得点王(であること以外には特になかった)の鈴木、11位ではあるが前々年の得点王の浅野を抜かれている(ついでに出場時間3位の馬場もこの前抜かれた)。
41得点中の19点分の選手が抜かれていて、補強は高嶺と木戸だけという状態で臨んだシーズンである。要するに駒井のところに高嶺が埋まっただけ。
普通「主力」と言ってよさそうな残留した選手は菅野・馬場(いなくなったが)・青木・近藤・中村・朴・・・まあ荒野・スパチョークくらい。
これって戦力の単純な足し算をすれば、ゴール前にバスを置いてボールを捨てれば、常勝になれるような戦力であろうか?そんなこと言ったら開幕前でも笑われるでしょ。
FWが未知数だけど後ろが安定してるみたいな雰囲気のことを言ってるやつもいたけど、岡村抜けて無補強でそれはない。MF陣も運動能力が高い2名が抜かれているのであるから。
GKも菅野が年齢的な面でのフィジカルの落ちがあり、怪我している高木、あの中野、フィードはあるがどう見ても170cmちょいしかない児玉。選手層があるというよりは、何かの展示会かな?というバラエティがあるメンバーだ。
J2ではプレーオフにホーム開催で進出(4位)で合格のレベルといえる。
大樹さんのここまで
先制6試合
秋田、徳島、山形、いわき(追いつかれた)、A藤枝、H山口
被先制15試合
大分、熊本、山口、千葉、甲府、水戸、H藤枝(逆転勝ち)、大宮、長崎(2点差を同点)、磐田、富山(逆転勝ち)、鳥栖、仙台(終了寸前に同点)、今治(一旦逆転したけど追いつかれた)、H熊本(2度先行されつつ逆転勝ち)、A磐田
※太字は先制点献上が前半。
終盤の得点12
後半31分以降12点、うち6点が追加タイム。
事実の整理
ここで、とりあえず事実を列挙してみる。
- スコアレスドローがない(すごいことだ)。
- (明らかな母数不足だが)逆転負けはない。
- イメージほどは試合をひっくり返していない。
- 非常によく先制されている。
- 先制された17試合中13試合は前半に先制されている。残り4試合(後半に先制されている試合)は全て負けている。
- 非常によく、というかほぼ全試合スターティングメンバーを変えている。しかし13→14節に中2日の連戦にもかかわらず、スタメンを変えなかった。5→6→7節にスパチョークの代表離脱で6節だけ長谷川になった、この3試合も不変と言っていいかもしれない。
ここまでは印象ではなく純然たる事実。
考察
ここからは邪推的な考察。
スターティングメンバーの選定や戦術の用意など、試合前の事象で大きな不具合を抱えているが、ハーフタイムまでにそれを把握できた場合のみ、5割弱の確率で修正に成功している。
非常によくスターティングメンバーを変えていることに不具合の原因の1つがありそう。
想像を多分に含んだ解釈
現在チームにおいて発生している、試合を開始してみないとわからない、運否天賦に見えてしまうという不具合について、私の想像で補完した解釈を披露する。僭越ながら。
①試合の反省よりも練習場の出来を優先している可能性
前試合の出来よりも、週内の練習の出来を重視しているのではないか。
試合での出来を考えると、ジョルディ・サンチェスや木戸柊摩(ここ最近を除く)をスタメンに抜擢することは、開幕戦を除いて考えられないことだ(一応ジョルディは14節に焼け石に水の得点を挙げたので、15節のスタメンも特別おかしくはないかもしれないが)。
②選手の自律性を伸ばしたいあまりに、あらゆるチャレンジを歓迎している可能性
選手の自己申告や選手主導の修正を、許可どころか歓迎している。例えば高嶺の申告によるボランチ以外での起用、近藤の大幅なポジションチェンジの容認(そして案の定、右ボランチの横、高尾の前に大穴が空く)など。(7/12追記∶本日の怪我が治っていない荒野の起用は報道を見た感じ自己申告っぽいし、青木もそうかも)
③スカウティングの機能不全
セットプレー以外のスカウティングが機能していない。
私の現時点の結論
ギリギリ下振れの範囲内にいる。
監督を変えたら良くなる可能性もあるし、悪くなる可能性もある。
変えたら良くなる可能性∶監督と選手との関係の良好さは維持されたまま、見違えるような戦術的進歩があり、(ボール保持・非保持にかかわらず)主導権を持ったままゲームが進み、また、相手の対策を超えるようなスカウティングが行われ、常に優位で試合が始まる状態を維持して最終戦までシーズンが進む。
悪くなる可能性∶例えばゴール前にバス、外人並べてボールは捨てるスタイルにしますとして、案の定うまくいかず、なおかつパワハラのスタイルであるなど。
岩政大樹より良い監督は存在することに異論はない。ただし、今それを選出して、実際に契約できる実現性が低い状態にある。また、そもそもそういう監督を連れて来れるとして、選手が監督の思いを実現できるメンバーなのかは疑問(特にDF、両ウイングやサイドハーフにあたるポジション)。
(どこまでが事実かを考察するのが目的だからここで結ぶのである。だから変えない方がマシと言っているのではない。馬鹿には解任派か続投派か、主戦派か穏健派かでしか考えられないのかもしれないが…)
番外編
今年私が現地観戦してきてわかった、中継だけを観ているとわからないであろう、今年できたウィークポイントが存在する。
(未だに名前を覚えていない)GPコーチのキックの質が酷すぎるのである。
恐らく四肢を伸ばしてギリギリのセービングをさせるイメージのキックであるのだろうが、コーチのフォームの重心が高く、膝下のスイングだけで蹴ろうとするから、シュートスピードがなくコースも甘い「チョビ」になっている。
コーチをやっていける能力ではないので、何でも叩きたい人ならば監督よりもまずここを叩くべき。赤池コーチがいるんだから。