新しいダイアリー(5)

北海道コンサドーレ札幌と釣り

【どんな手を使ってでも生き残れ】新指標HFSPによる2017シーズンのJ1

この記事は北海道コンサドーレ札幌 Advent Calendar 2017の7日目の記事です。

とりあえず皆様、J1残留並びにJ1在籍時の歴代最大勝ち点獲得おめでとうございます。サッポロビールで乾杯しましょう。私は医者に止められているので飲めません。

どんな手を使っても生き残ることが唯一にして最大の目標であった今季。札幌は自力で降格圏のチームにわずか1敗と引き離し、上位にもポツポツと勝って残留を決めましたが、それでもかなり取りこぼしも存在し、他チームが貢献してくれたことも事実

検証の動機

シーズン中によくよく見せつけられたポスト

「鹿島さんさすがですわ」「川崎のこと信じてたわ」

「神戸使えねえな」「これだからガンバは」

とは本当なのか?

それは単なる印象論ではないか?日中のゲームで札幌が勝てなかった時のことだけを覚えてやいないか?

それとも単にキミは鹿島や川崎が好きなのでは?

ああ~早く数字で示して論破したいぜ。一意に結果が求まる平易な計算式なら最高や。セイバーメトリクスみたいなやつ、至急、計算しようや。*1

HFSPとは

私が30分かけて新規開発した指標で、Helpful For Sapporo Pointの頭文字をとったのがHFSPである。その名の通りいかに札幌にとって助けになったかの評価を目的としている。

計算方法は以下の通りである。

f:id:satoshi_cs12:20171206210337p:plain

n:札幌をn位たらしめた要因を計算する。11位たらしめた要因なら11。残留なら15である。

m:m位のチームについて評価する。1~10、12~18である。

Sm:m位のチームが札幌に与えた勝ち点

Xim:m位のチームがi位のチームに与えた勝ち点

要するに札幌と、札幌の踏み台になったチームの間を何点離したかの合計値である。札幌と下位チームを「離した」チームの指標値はプラスに、「近づけた」チームはマイナスとなる。

期待される効果

この新指標ならば札幌に対して恩恵を与えなかったチームは他のチームに勝っても「当然」という評価になるし、札幌に多大な勝ち点さえくれていれば他の下位チームに多少の勝ち点を与えても「許してやるべき」と、正当な評価を下せるだろう。

評価結果

17位 甲府 HFSP(11)=-18(17位) HFSP(15)=-5(16位)

「使える」「使えない」で言えば、16位の座を埋めてくれたのだから「よくやった」と言いたいが、そういう指標ではないので、あくまで冷静に評価させていただく。甲府甲府と対戦することができないので、元々この指標は低く出やすいのである。それにしても、札幌に勝ち点1しかくれなかったくせに、仙台に3・清水に6・広島に6・新潟に6は酷すぎる。ここら辺に「甲府の倒し方」があるように思えなくもないが、もう来年は対戦しないのだし、いいか。

16位 新潟 HFSP(11)=-15(16位) HFSP(15)=-4(15位)

甲府と同じ。札幌に勝ち点1しかくれないくせに仙台・大宮にダブルを献上。甲府と違う点は、シーズン終盤の驚異的な粘りの最中、清水・甲府に勝利を挙げている点。しかし、それは札幌の順位を上回らないことが確定してからのことなので・・・

15位 横浜 HFSP(11)=-9(14位) HFSP(15)=-5(16位)

急に意外なのが出てきた。札幌はダブルを食らっているため、どう転んでもマイナスにしかならないのはわかっていたが、12位以下で同じくダブルしたのはFC東京だけという意外な結果。他の下位には1~3ずつ配る人道的措置により、総合的に値を(下に)伸ばして見せた。個人的には札幌対策をしっかり準備してきたという印象があり、俺が生粋の港北民に感じている陰湿さを体現したチームだなと思っている。

14位 神戸 HFSP(11)=-11(15位) HFSP(15)=-3(14位)

やっぱり使えるか使えないかで言ったら使えないじゃねえか!

とはいえ、HFSP降格圏(自分でも何言ってるかわからない)を脱した理由は、大宮新潟にダブルしていることが挙げられる。しかし、清水甲府に3、広島に4はいただけない。札幌がホーム戦で勝っていればプラスだったのに。ついでに、真の順位も9位になっていたのに。来年はこのクラスに勝っていくべきだ。

13位 C大阪 HFSP(11)=-7(13位) HFSP(15)=-1(13位)

あれ・・・?思ったより使えないな・・・?仙台広島新潟に3・清水に4ではやむなしか。笑いを捨てた、面白くない方の大阪、とは言っても、こういうところにまだお笑いのDNAが残っているんだろうなあ。

12位 鹿島 HFSP(11)=-4(12位) HFSP(15)=0(12位)

あれ・・・?鹿島使えるはずだったのでは・・・?とあるツイートで「鹿島は下位に全部ダブルしているから優勝もやむなし」と言われていたはずが・・・?

それもそのはず。その話をしていたころの札幌は13位で、当時12位のFC東京に今季鹿島は勝っていないのである。他のすべては札幌と平等になっていたが、FC東京と札幌については4点分近づけてしまった。本当にそれだけ。あとはキレイに0。気持ち悪ぃーな・・・

11位 川崎 HFSP(11)=0(11位) HFSP(15)=1(10位)

もっと使えたと思っていたよ。でもマイナスじゃないからいいんだよ。はいはいおめでとう。空気と化したFC東京に勝てなかったのを心のどこかに引っ掛けながら生きていくんだよ。

10位 G大阪 HFSP(11)=3(10位) HFSP(15)=1(10位)

えええええええプラスなのかよ。「叩くときはもっとちゃんと数字を出して叩いていこうね!」っていうブログを書こうと思っていたのに。シーズン終盤に札幌のエンジンが点火される前、清水甲府広島に4点ずつ与えているから非常に印象が悪いよね。最終的に札幌にも3くれたけど、残留後だからまだ悪印象のままなんだね多分。こういうチームに「よすよす最低限」と無死満塁で犠牲フライを打った鈴木大地を褒めるように褒めるべき。

9位 仙台 HFSP(11)=4(9位) HFSP(15)=3(8位)

仙台は仙台と対戦できないというハンデを乗り越えてプラス圏に持ってきて見せた。この時点で分かったのだが、札幌に1勝くれた時点でよっぽど使えないチームでない限り許してやっていいのである。来年も3はくれ。

ちなみにFC東京が唯一ダブルした相手が仙台。

8位 柏 HFSP(11)=8(6位) HFSP(15)=3(8位)

東京と広島にダブルで甲府と仙台に勝てないあたりが柏らしいなと感じる。サッカーには相性とか因縁が付きまとうね。札幌的には2試合合計プラスだし、負けた方の試合も次につながる起爆剤的な負け方だったから特に悪い印象はない。1点あるとすれば、固定席の数は本当にJ1の基準を満たしているか?チョロまかしていないか?

7位 大宮 HFSP(11)=8(6位) HFSP(15)=4(6位)

ここで伏兵が上位躍進だ。大宮は降格圏の大宮と対戦できないので不利なはずなのだが・・・札幌に4点くれているのと新潟戦のダブル、広島戦の1勝1分けが効いていそうだ。何で最下位なのかというと札幌より上のチームにわずか1勝。さもありなん。札幌のために死んだようなもんだ。横山は大切にするから許してくれ。

6位 広島 HFSP(11)=8(6位) HFSP(15)=6(5位)

まーた意外なのが上位に来たなという感じ。つい4週間ほど前までは「負けてくれ・・・負けてくれ・・・」毎晩祈っていた相手なのに不思議な感じだ。札幌のためにそんなに働いてくれていたのか。何と言っても広島の功績は甲府戦ダブルだろう。他の大宮以外の下位との試合は全部1敗はしているというのに。コレが生死を分けたんだな。「自分より下位相手に負けさえしなければ落ちていくことはない」という大宮サポーターの書き込みが心に染み入っていくようだぜ。

5位 鳥栖 HFSP(11)=10(4位) HFSP(15)=4(6位)

イエローをもらわないでいかに荒いサッカーをするか追及したようなチームゆえに、ハッキリ言って悪印象しかないが、この結果を見て考えを改めるべきかもしれない。札幌には1勝1敗なものの、東京・清水・広島・甲府・大宮に無敗である。この点において、文句の余地はない。菊地くれればそれでいい。

4位 浦和 HFSP(11)=17(3位) HFSP(15)=6(4位)

槙野の退場と9人サッカーのせいで凄く札幌のために体を張った感のあるチーム。最後に監督までおいていくなんて。実は12位以下に与えた勝ち点4は、鹿島と並んで最も少ないのだが、HFSPで思ったほど伸びなかった。何故かというと疑惑のPKで4月は勝ち点をくれなかったからね。ああいうのなくして行こうね。

3位 磐田 HFSP(11)=17(3位) HFSP(15)=10(3位)

HFSPで順位が決まる世界ならACL。札幌は4点+ジェイを貰ったが、東京・清水・甲府・新潟・大宮に無敗と目覚ましい活躍。広島と仙台には勝っていないが札幌と同じ4点止まりということで、札幌の11位躍進の立役者の1人と言っていいだろう。

2位 清水 HFSP(11)=20(2位) HFSP(15)=13(2位)

甲府戦こそダブルしたものの、大宮戦は2分け、新潟と広島には1勝1敗とパッとしないにもかかわらず2位。理由はただ1つ。札幌に6点くれたから。つまり新潟広島と3点差、大宮と4点差、甲府と6点差をこの1チームがつけてくれたのである。やるじゃん。来年も頼んだよ

1位 FC東京 HFSP(11)=29(1位) HFSP(15)=15(1位)

そらそうよ!

札幌相手に勝ち点6はまあ計算通りとして、仙台清水甲府新潟大宮に不敗。東京は東京と対戦できないハンデを軽々と吹き飛ばして圧倒的な1位獲得。東京には足向けて寝られませんね!北枕になっちゃうから足向けて寝るけどね!

そればかりか、勝ち点3をくれたタイミングが2試合ともよすぎる。1試合目は甲府に負けて5試合で5のノルマを達成できず再び降格圏に落ちたところでの逆転勝ち、2試合目は柏戦の3-0がフロックでなかったことと勝ち点=試合数を達成することを満たす寄り切り。なんてありがたいチームなんだろう。しかも来年の監督が健太と聞いて、今から期待してしまうわ。優勝したチームに負けなかったんだぞと唱えながら沈む役としてね。

総括

HFSPは札幌がダブルした相手がそのまま上位2チームとなった。ダブルされたチームは12・14・15位となった。HFSPを高めることはすなわちダブルするチームを増やすことである。そして、ダブルされるチームを減らすことである。

清水とFC東京、ダブルはしたもののいずれも相手側の抱えるチーム状況に乗じたところもあった。来年は100%同士でぶつかっても2勝できるようなチームがいくつかあるような、そんなチームになろう。

鹿島はまあしゃーないと思うが、川崎にも1分けしているわけだし、横浜と神戸のようなチームには少なくとも1分けはしなければいけない。

もっと強く大きくなろうな。