新しいダイアリー(5)

北海道コンサドーレ札幌と釣り

君の知らない配属先


いつもどおりのある日の事(2012年4月18日),君は突然立ち上がり言った
「今から君たちの配属先を発表しよう」

「え?明後日の予定だっただろ」なんてみんなして言って引いた
予告もない発表を 社畜みたいに怯えて聞いた
抱え込んだ孤独や不安に押しつぶされないように

真っ白な研修室から見上げた
夜空は星が降るようで

いつからだろう 東京勤務を 追いかける私がいた
どうかお願い 驚かないで聞いてよ
私のこの想いを

「お前は茨城、出向、海外」君は指さす左遷の大三角
覚えて人事を見る
やっと見つけた織姫様 だけどどこだろう彦星様
これじゃひとりぼっち

楽しげなひとつ隣の君
私は何も言えなくて

本当はずっと配属先を どこかでわかっていた(そもそも就活時点で)
面接したって 届きはしない
だめだよ 飛ばさないで
そう言い聞かせた

強がる私は臆病で 興味がないようなふりをしてた だけど
胸を刺す痛みは増してく
ああそうか (本社を)好きになるって
こういう事なんだね

どうしたい? 言ってごらん
心の声がする
(何でもいいから)東京の勤務地がいい
真実は、残酷だ
言わなかった 言えなかった
2度と戻れないあの研修の日 煌くアトレ
今でも思い出せるよ のスタ(ラーメン屋)も東京チカラめしも大好きでした
おかしいよね わかってたのに
人事の知らない私だけの秘密
横浜を越えて 遠い湘南を 君が指をさす
社畜な声で