今日だけで3件の「放出」が発表された。
これは、非常に経営的に正しい判断をしていると思う。
【前提】放出した選手は余剰
08/21から09/11まで、3週間に渡って水曜ゲームが組まれているが、以降はルヴァンカップ準決勝進出しない限り週末しか試合がないし、ルヴァンカップ決勝進出しない限り3週間のオフがまたある。
そこで、残りの試合に使われる選手は、
GK:菅野
DFライン:田中 宮澤 福森 岡村
セントラル:深井 高嶺 荒野 駒井
右サイド:ルーカス 柳(DF兼業)
左サイド:菅 青木
それより前:金子 チャナティップ 小柏 ジェイ
せいぜいこれくらいなのでは?
しかも、出られないのにはちゃんと理由があって、キムミンテは元々ビルドアップが不得手(意思がないわけではなかった)なのに加えて、今年前半のクレバーさを欠いた不用意なプレーのせいで、高さと速さを併せ持つという長所をもってしてもマイナスに転じたという評価だろう。
檀崎はブリスベンで得点を重ねて帰ってきたものの、オーストラリアAリーグがプレッシャーの緩いリーグである点と、そもそも札幌に存在しないポジション(ブロックをドリブル突破しなくてもよくて、凄いラストパスを出さなくてもよくて、自分で持ち上がらなくてもよくて、プレスバックはしなくてもよくて、触るために勝手に下がっても良い)でプレーしていたこともあって、今の札幌で何ができるのかは未だに不透明であった。
誰か獲るなら席を空けてから
@consaofficialの有無にかかわらず「補強あるんでしょうね?」だの「ラジオで説明しろよ」も、また片腹痛いのだが…
選手をチームに縛りつけるのはポジションと給与である。
札幌が余剰戦力の持てない可愛そうなチーム*1なのではない。
世の中の全てのチームが余剰戦力を持てないのである。
俺らが常日頃妄想する選手獲得だって、第一に「実力十分なのに使われない選手」であろう。
特に上位に対しては猶更だ。
十分な実力を持った控えなどというものは絶対に維持できないのである。
そういう意味では、それ以前はレギュラーでありながら、昨年12番手以下に序列が落ちた選手の中では、進藤こそ移籍したものの、深井・菅はよく残したなと思う。
では、選手の序列に関係なく出陣機会を与えるべく満遍なく使うとどうなるか。
キープレイヤーのルーカス、田中駿汰、福森(ウィークポイントになることも多いが)、チャナティップ、金子、小柏の出場時間が短くなる。
天皇杯やルヴァンカップアウェイ鹿島戦などを見てわかる通り、これらのプレイヤーを半分ほど失うと、途端にゲームプランが崩壊する。
それは別に監督がペトロビッチでなくとも、2017年もそうだったことだ。
つまり、単純に負けが増えるであろう。降格する。
さらに、これらのキープレイヤーが確固たるレギュラーを求めて外に出ることも考えなくてはならないだろう。降格する。
ここまでは、応援する側の視点だ。
次に、20名以上の個人事業主と契約するという視点で考えてみる。
営利企業であるため、利益を追求していくわけだが、20名以上の個人事業主が直接売り上げを上げるわけではないので、得られる勝ち点を利益ととらえることにする。
現行ルール上、1試合で利益をあげられる個人事業主は16名だ。
ただし、怪我・体調不良のリスクをヘッジするためと、多様な「仕事」*2をこなすために、16名に加えて数名の「フロー人材」が必要だ。
しかし、残りの試合数が少なくなり、上も下も遠い順位にいる状態で、天皇杯も敗退している(仕事の量・多様性が減った状態)が今である。
ここで、利益をあげる見込みが少ない選手に対し、固定費を払うのはまずもったいない。
個人事業主から見ても、仕事がない状態が続くことによって、キャリアに傷がつくのは嫌なことだ。
おまけに、契約期間だけは一丁前に長いとなると、双方悪しの最悪の状態ということになる。稼働しないままお金だけ消えていくのは最悪なことだ。
これを避けるために、成長して札幌に戻る道を残しつつ、いくばくかのレンタル料金を取りつつ、期間中の給与は払わなくていい(一部は持ち出しかもしれん)というのはナイストレードではないか。
札幌は「獲得の正式オファーは全て選手に開示するチーム」である。(初心者は知らなくてもしゃーない)
「そうまでしないと選手が北の端まで来てくれない」というネガティブ面が昔は強かったのだろうが、最近では「キャリア形成上のメリットもあるし経営上のメリット(売り時に売れる)もある」と、いい形になってきている。
浦和のように、オファーをチームとして断ってしまうには、それこそ浦和の経営体力が必要である。
リーグに喧嘩を売ってもやっていけるほどの体力をつけるには、早くてもあと数年かかるだろう。
野々村社長が進めるべきは、口八丁による選手抱き込みより、本来こちらであるので、期待している。
リーガのように、20名ちょいのトップと、下部リーグを戦うセカンドという形がわかりやすいが、サッカーというスポーツの構造上、現時点の札幌の人数が不満分子を抱えない限界の人数と言える。
不安があるのは11VS11の練習だけだし、この紅白戦にもし「空きがある」という状況になったときは、U-18にとってのチャンスとも言えないだろうか?
パニックバイではないんだよな?
金は取っとくべき。ウーゴ・ヴィエイラみたいに謎の浪費をするべきではない。
— 妖しい技術者サトシさん (@satoshi_cs12) August 12, 2021
取れるなら高さもスピードも持ち上がりも配球もできるスーパーDFを1人、1億円以上かけて取るならわかる。将来に渡って必要。
キムミンテもガブリエルも別に今使ってないし、レギュラーに怪我人が出たとしても、この2名はせいぜいベンチ埋めてくれるだけだよね。パニックじゃないバイをするか、今オフに狙われる田中金子高嶺小柏に増額すればいいよ。パニックバイ上手く行ったのなんて鈴木武蔵しか知らないよ
— 妖しい技術者サトシさん (@satoshi_cs12) August 12, 2021
パニックパイ
そんな中、急に現れたミラン。
動画を見てみたところ、非常にアバウトなDFを相手にゴールを量産しているところが見られる。
これはスロベニア3部リーグ時代と思われるが、あまりにDFがゆるい場面が多く、また同じゴールが複数回出てきているではないか。
また、これは今年の2月の試合のようなのだが、
Milan Tučić je povratek v dres @NKBravo kronal z udarno predstavo, v mrežo @nktaborsezana je pospravil tri žoge. Ljubljančan je avtor prvega "hat-tricka" v letošnji sezoni #PLTS. 💣💥 pic.twitter.com/Isp56bpjVU
— Prva liga Telemach (@PrvaLigaSi) February 6, 2021
1部になってもこのDFなの!?と驚かざるを得ない。ジェフの氷壁・ミリノビッチを生んだ国のはずだが・・・申し訳ないがドウグラスが増えただけでは?と思ってしまったが、投資活動であるといえばわからなくもない。まあガブリエルもそうなんだが。
レンタル何人いるんだよ。このダブつき&売れなさが経営責任だと言うなら理解できる
— 妖しい技術者サトシさん (@satoshi_cs12) August 12, 2021
檀崎
金
ガブリエル
中野
濱
藤村
白井
岩崎
まあ金子と田中駿汰が思ったよりすごく良かったってことなんだろうけどな