新しいダイアリー(5)

北海道コンサドーレ札幌と釣り

監督交代に寄せて

報道

NHK

www3.nhk.or.jp

四方田:契約切れ

ペトロビッチ:1年

日刊

www.nikkansports.com

四方田:コーチとして引き留め

ペトロビッチ:3年前後の複数年契約

報知

www.hochi.co.jp

四方田:将来の監督復帰を視野に置き、ヘッドコーチ就任を打診

ペトロビッチ:同日までに仮契約、異例の4年契約

道新

www.hokkaido-np.co.jp

四方田:コーチとして残るよう慰留

概ね「ペトロビッチは内定している、四方田コーチは決まっていない」というところか。ともかく、監督は交代するものとして考える

四方田監督の2年半の功績

J1昇格

正直に申し上げると1年半でJ2優勝・J1昇格を成し遂げるとは思っていなかった。突っ走ると思われた清水がコケたり、出れる状態なら出さないと謎の力で監督交代させられる小野が2節で怪我をした結果巡り巡ってスーペル・ヘイスがそこに収まったりとラッキーはあったが、世代別韓国代表GKクソンユン、左足キッカーとして中村俊輔に迫る精度と凌ぐ射程距離を持つ福森、得点もするがそれ以上に激しく守備をする都倉、モノが違うヘイスにそれぞれ重要なタスクを与え、(後半は守備が破綻した状態を続けながらも)個の力を最大限に生かしてJ2を殴り倒して見せた。いやはや、ユースの監督をやっていた人物だとは到底考えられない。

(後でもうちょっと功績を追記します)

J1残留

最早言葉にするまでもないメイショウヨモダの最大の功績。1桁順位になってこのまま離れ離れになると思われた清水が急ブレーキをかけたり、大宮と新潟がカッスカスのカスカスであったりとラッキーはあったが、穴を埋めるではなく刃を増やすような補強方針のもと、既に前半戦で守備は破綻しつくしていたが、前年よりも強力な個の力パンチでJ1下位を殴り倒して見せた。個人的に思うベスト采配は、ビルドアップの中心にも、ボール奪取のポイントにもなり、チームの浮沈のカギとなると思われた深井をわずか5試合で失ったあと、補強で埋めるでも人数をかけるでもなく、荒野をその役に仕立て上げ、そしてほぼ完遂させたところだと思っている。

(後でもうちょっと功績を追記します)

強力な豪運

J1昇格をほぼ手中に収めることとなった千葉戦、風が前後半とも追い風になった仙台戦、敵が自壊した柏戦など、異様に「チャンスが与えられる」というか、勝利に必然性を感じない勝利がポイントごとに現れ、チームを救ってくれていた。逆に財将は運に見放されたり自ら手放していったりしていた。シーズンの流れとしても、2016年6月に松本に負けて不敗が止まったときにヘイスがトップコンディションに到達したり、6連敗でようやく止まった踏ん張り時に槙野が退場して那須が怪我したりなど、枚挙に暇がない。

チームに規律を与える

主力中の主力であっても、キャンプに太って現れた福森や、交代時に握手を拒否し脛当てを投げた都倉をセルフ出場停止にしたり、得点やアシストを重ねていたもののポジションを守れず不確定性を与えていたジュリーニョを何試合か干してみたり、この力を拠り所にするサッカーをしたとしても最低限のことを守れない者はポジションを失うことを選手に意識させた。結果的に逸脱した行為を取って長期間干された選手も、能力が高いがゆえにアンタッチャブルな存在になる選手(金崎のことだ)も、この2年半現れなかった。ナザリトも真面目に練習していたんだよ。

無策でいれば札幌に近い未来起きる嫌なこと

高齢化する

札幌はここ数年芽の出ない若手を放出し、即戦力の中堅~ベテランを補強している。札幌の総合力を鑑みて、短期的なしのぎにはベストな方法だと思う。しかし、3年後の姿を想像すると恐ろしい

河合

もう河合は「象徴天皇制」でいいよ。ずっと残そう

79年トリオ

増川が出場機会を失ったのでトリオが解散する可能性が高いとみている。すでにレギュラーはいないので予算圧迫以外の大きな問題とはならない

(この部分の文章は12/1の17時ころ書かれたので増川の契約満了発表はまだだった)

菊地と85年トリオ

菊地は年末でレンタル終了かつレンタル元が来季同リーグということで、どうなるかわからんし、意外と出場時間も短いのでどうということはない

問題は33節終了時点で3位・6位・8位の出場時間を記録している主力中の主力3人である(横山もレンタルだが大宮が来季J2なので残留は確実と思っていいはず)。この3人が発揮する個人の能力によって得た勝ち点も少なくない。失うわけにはいかない戦力になっている。幸いにも、運動量に定評のある2人と3バックの中央の1人だから延命は何とかなりそうだが、もってあと2年くらいだ。3年後に何が起こるかというと、小野の加入時の年齢になる。「歳の割には動ける」というレベルまで落ちてしまうかもしれない

得点源たち

今季のチームはボスロイド(35)、都倉(31)が合計17点で、総得点の5割弱を占めている

ボスロイドは言うまでもなくこれから衰えていく(そもそも衰えたからこれだけのキャリアを持ちながら日本に来たのだ)。もともと外国人選手は短期的に入れ替わるものだと思っているし、数年先どころか来年さえ計算に入れるのは危険と見る。

都倉は2015年をトップにだんだんと地のスタミナが落ちてきているように感じる(コンディションまで含めると今年が頂上っぽいが)。色々外野から言われている食事やオーバーっぽいトレーニングについては、衰えへの抵抗であるのではないか

ヘイス若いけど怪我持ちじゃん。内村は都倉より年上で0点、金園は29だけど0点。来年もシンプルにFW陣にボール出して得点できるのか?

宮澤

プレーに一切文句ないしキャプテンとしてもかなりよく効いた。いよいよ円熟期を迎える。この世代がいっぱいいるのが理想だと思う

対策

上記の選手らより下の世代を準備しなくてはならない。準備ができていると言っていい日本人選手は福森と荒野と菅だけ(深井は膝がアレで全く計算できない)。27歳以下にして、上記メンバーよりも現時点で既に能力が高いような選手が獲れるとなおよい。監督が替わることに関係なく補強ポイントだ。ペトロビッチが四方田監督と異なる点は、前のキャリアでJ1の選手とパイプができていることである

守備戦術が破られるor自壊する

FWとGKの個の力で勝ち点20くらいは稼いでいる。残りは人海戦術を取っている(基本)

FWがとにかくつらい

攻撃時3-5-2、守備時5-2-3という布陣は小野をトップ下に置いた状態でサッカーを成立させるために取られた苦肉の策であったと思う。今でこそ守備時にはトップの頂点ボスロイドが不動(だからこそ1試合1点ペースを守ってもらわねば)の選手で、「配下」の2枚が守備時に割を食う構造となっているが、元々は小野が不動で2トップが相手の両SBまでついていくという陣形だった。非常に5-2-3のシャドーの選手への負担が大きい。フィジカルモンスターにして戦術理解度も高い都倉しかここはこなせていない。しかしながら前述の通り都倉の能力はまもなく下降を開始してもおかしくないこと、ヘイスやチャナティップや兵藤では横へのスライドで疲弊するか、もしくはタスクを遂行する気がないかで都倉よりも早く機能しなくなることが考えられ、このまま来季を迎えるとサンドバッグみが増すことが予想された。

DFがジリ貧

あた、裏に強いタイプのDFが多数を占めるため、J2時代から裏にロングボールを蹴り込まれたりするといつまでたってもラインが上げられなくなる。特に後半、前の3枚が戻って来れなくなり、跳ね返せど跳ね返せどなおマイボールにならざりじっとベンチを見る状態になる(6連敗中とかアウェイ横浜とかアウェイ神戸とか)。いよいよ来季は「札幌侮るべからず」の空気が中上位に蔓延し、下位からは「札幌にまず勝たなければ」と標的にされ、前後分断を狙ってくるチームが増えることもまた予想された。

ドームMVP受賞待ったなしのGK

クソンユン?最も他チームから引く手がありそうだぞ!

対策

昨日までは、都倉並の守備意識&タフネスを持つセカンドトップと、ボールをゴール前に出されたとしても95%弾き出すためのCBを追加で用意し、来季を戦うと思っていた。つまり、このまま継続的にブラッシュアップするには、より強い個の力を毎年補強しなくてはならない。札幌がそれをできるようなチーム(J1トップ10に入る強化費ってところ?)になるまで、成績を維持できるかというと、まあ無理ではないか

締め

いよいよ、攻守においてグループ戦術により1+1=2じゃなくて200だ、10倍だぞ10倍(小島)サッカーに転換するときが来たのではないか?

※なお四方田監督がそれをできないとは思っていない。ペトロビッチが広島と浦和のそれぞれ初年度でやって見せたのは目撃している